新長田まちなか勉強会

神戸市の新長田で、映画、音楽、本、地図、芸能、あらゆる “もの” を通して、古今東西の社会情勢や歴史、背景などを楽しく勉強しましょう。表面的な出来事の背後にある大切なものを見る目を養い、みんなで話し合うことによりたくさんの異なる視点を得ることができます。実際は、わいわい楽しみながら感想を語り合いつつ社会問題に迫っていく感じ。

第85回 ドタバタ喜劇なのに流麗で美しい『會議は踊る』

次回の映画会のお知らせです。
「音楽の楽しさとともに」シリーズも最終回になってしまいました。
映画を見ながらついつい歌を口ずさんでしまう作品ですよ。

 會議は踊る
 【Der Kongreß tanzt】
 監督 : エリック・シャレル
 1931年 ドイツ映画 95分

<あらすじ>
1814年、ナポレオンが戦争で負けエルバ島に流されると、オーストリア宰相メッテルニヒはヨーロッパの秩序を回復するために各国の代表をウイーンに招き国際会議、いわゆるウイーン会議を開いた。「会議は踊る、されど進まず」と皮肉られたように、各国が互いに牽制しあって話し合いは進まず、舞踏会だけが続けられる。
手袋屋の娘クリステルは、首脳たちがウィーンに着くたびに観覧席から花束を投げていたが、ロシア皇帝アレクサンドル1世の馬車に投げた際、爆弾騒ぎとなってしまう。彼女は捕えられ鞭打ちの刑が言い渡されるが、恩赦を申し出たアレクサンドル1世とクリステルに愛が芽生え、二人は酒場で束の間の恋を楽しむのだった。

酒場で二人で歌う「酒の歌」、酒場の客が合唱する「軍隊行進曲」などついつい歌い出したくなるシーンがいっぱいありますが、中でも圧巻はクリステルがときめく喜びを歌う「ただひとたびの」の長大な移動撮影シーン。
内容はドタバタ喜劇なのに、美しくうっとりするほどの見どころに溢れています。

今、ロシア軍がウクライナに侵攻して、とんでもない世界になっています。
この映画の題材もヨーロッパの勢力争い覇権争いですよね。2022年にもなってまだ同じことを繰り返してるのかと嘆きたくなります。

当日はヨーロッパの問題からクリステルの恋心まで幅広く感想を言い合いましょう。
個人的にはクリステルの顔がキルスティン・ダンストの雰囲気に近くて、ドイツ系の美人ってあんな顔なのかなと思いました。

換気のためドアを開放していますので、足元を暖かくしてお越しください。

日時 : 2022年3月20日(日) 15:00 事前の申し込みは必要ありません
 場所 : 新長田小劇場 :劇団どろアトリエ改メ
     (新長田アスタくにづか5番館2階奥)
      地下鉄海岸線駒ヶ林駅すぐ
      新長田駅から大正筋を南へ10分
 参加費 : 500円(会場使用料として)

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