新長田まちなか勉強会

神戸市の新長田で、映画、音楽、本、地図、芸能、あらゆる “もの” を通して、古今東西の社会情勢や歴史、背景などを楽しく勉強しましょう。表面的な出来事の背後にある大切なものを見る目を養い、みんなで話し合うことによりたくさんの異なる視点を得ることができます。実際は、わいわい楽しみながら感想を語り合いつつ社会問題に迫っていく感じ。

2019-01-01から1年間の記事一覧

第61回『みえない雲』で内部被曝と脱原発について考える

2019年は辺境のヨーロッパシリーズ、北欧シリーズ、ドイツシリーズと続き、12月には第60回を迎えました。見に来てくださる方がいらっしゃるからこそ、ここまで長続きできたのだなと感慨深い思いです。2020年も楽しい映画をたくさん一ラインナップします。ど…

『名もなきアフリカの地で』映画の主人公は娘レギーナなのか?

12月の映画のお知らせです。新長田町なか勉強会もついに60回を迎えました。映画鑑賞後はその映画の歴史的背景や知ったり、社会の仕組みを理解したり、さらにわからないシーンの謎が解けたり濃ーい会になっています。いつも思うのですが、見方は1つではない…

『グッバイ・レーニン!』ベルリンの壁崩壊の時代の家族愛を描く

次回のお知らせです。 前回は第二次世界大戦の頃の話を取り上げました。第二次世界大戦のドイツ映画といえばナチの極悪非道を描く作品が多いと思いますが、『橋』は戦争そのものの虚しさを訴える秀作だったと思います。 さて、ドイツ映画シリーズ第2弾はベル…

『橋』少年兵と一緒に戦争の愚かさを追体験

新しく「ドイツ映画シリーズ」が始まります。前回の「アナとオットー」の恋愛映画から打って変わって、次回は戦争映画を取り上げました。第二次世界大戦末期のごく普通の中学生が体験する戦争を描いた秀作です。 橋 【Die Brücke】 監督:ベルンハルト・ヴィ…

北極圏へ向かう偶然の恋人たち『アナとオットー』

ほんの少しだけ暑さがマシになったような気がするとはいえ、毎日暑い日が続いています。いかがお過ごしですか。次の北欧映画シリーズ最終回のお知らせです。 アナとオットー【Los Amantes del Círculo Polar】フリオ・メデム監督1998年 スペインの映画 112分…

『白夜の時を超えて』双子の魂は永遠に一緒だと信じてた

毎日蒸し暑いですね。8月の新長田まちなか勉強会のご案内です。 白夜の時を超えて 【Fire Eater : Tulennielija】 監督 : ピルヨ・ホンカサロ 1998年 フィンランド映画 100分 北欧シリーズ第4弾は、再びフィンランド映画を選びました。ピルヨ・ホンカサロ監…

大人になる過程を爽やかに描く「マイライフ・アズ・ア・ドッグ」

北欧シリーズの第三弾は、スウェーデンの映画を取り上げました。 マイライフ・アズ・ア・ドッグ【Mitt liv som hund】ラッセ・ハルストレム監督1985年 スウェーデン映画 102分 ラッセ・ハルストレム監督は英語の作品が多いので、勝手に米国人だと勘違いして…

意外と知らないフィンランドの内戦『4月の涙』

6月の新長田まちなか勉強会のお知らせです。 北欧シリーズの第2弾は再びフィンランドの映画を取り上げました。あまり知られていないフィンランドの歴史を映画で知ることができます。 4月の涙【Kasky】監督 : アク・ロウヒミエス 2008年 フィンランド・ドイツ…

第53回 最後はしっとり幸せな気分がこみ上げる『過去のない男』

新しく「北欧が生み出した映画シリーズ」が始まります。 5月の作品は、アキ・カウリスマキ監督作品 過去のない男[MIES VAILLA MENNEISYYTTA]2002年 フィンランド・ドイツ・フランス映画 97分 アキ・カウリスマキが大好きという人ならもうご覧になっているで…

第52回『黒猫・白猫』の狂騒的コメディに隠された意味

月の映画会は機材を新調し、「亀も空を飛ぶ」を無事上映することができました。たくさんの方にお越しいただき、クルド人の子どもたちのあまりの過酷な運命にみんな言葉を失いました。クルジスタンという国のこと、イランイラク戦争のこと、イラクのクウェー…

3月も『亀も空を飛ぶ』を上映します

2月17日に予定していた『亀も空を飛ぶ』ですが、 機械の故障のため中止となりました。 わざわざお越しくださった皆様に大変申し訳ないことをしました。 初めての方もいらっしゃったというのに、心からお詫び申し上げます。 3月は21日の春分の日に再度開催い…

クルド人の子どもたちが受けた戦争の悲痛『亀も空を飛ぶ』

次回の作品のお知らせです。 2003年に始まったアメリカ軍のイラク侵攻を背景に、イラク北部のクルド人の悲痛な状況を、子どもたちの目を通して描いた秀作です。当日は、イラン・イラク戦争から湾岸戦争を経て、クルド人がどんな状況になってしまったかを、嶋…

第50回 記念すべき節目は素晴らしい映画『ガッジョ・ディーロ』

あけましておめでとうございます。 昨年は、南米映画シリーズ、イタリア映画シリーズ、辺境のヨーロッパシリーズと、いい映画をたくさん見てきました。 映画の感想ブログはたくさんあって、みなさんいい感想を発信していますが、「新長田まちなか勉強会」で…