新長田まちなか勉強会

神戸市の新長田で、映画、音楽、本、地図、芸能、あらゆる “もの” を通して、古今東西の社会情勢や歴史、背景などを楽しく勉強しましょう。表面的な出来事の背後にある大切なものを見る目を養い、みんなで話し合うことによりたくさんの異なる視点を得ることができます。実際は、わいわい楽しみながら感想を語り合いつつ社会問題に迫っていく感じ。

2016-01-01から1年間の記事一覧

第26回 演じても演じても返しきれない恩『ピエロの赤い鼻』

次回のビデオ上映会のお知らせです新年最初の演目は ピエロの赤い鼻【EFFROYABLES JARDINS】 監督 : ジャン・ベッケル フランス映画 2003年 95分 恋のさや当てから、軽い気持ちでやらかした似非レジスタンス活動がとんだ悲劇を招いてしまいました。 映画は、…

第25回 元日銀職員による今さら聞けない経済と金融のおはなし :生活の基本である経済と金融の仕組みがわかれば世の中の課題が見えてくる

12月の新長田まちなか勉強会は経済の講演会とビデオ上映会の2本立てです。料金は通しで500円。安い!講演会にご参加頂いた方は、ビデオ上映を引き続きご覧いただけます。 日時 : 2016年12月4日(日)13:30〜 申し込み不要 場所 : どろアトリエ (新長田アスタ…

第24回 『主婦マリーがしたこと』フェミニズムの切り口から見てみてもいいかも

次のビデオ上映会のお知らせです。主婦マリーがしたこと【Une affaire de femmes】監督 : クロード・シャブロル1988年 フランス映画 108分題名にぎょっとしますね。さて、マリーは何をしたのでしょう。それは堕胎を手伝ったのです。舞台は第2次世界大戦中の…

第23回 『死刑台のエレベータ』 〜映像と音楽のスタイリッシュな融合を楽しむ

さて次回の映画は『死刑台のエレベータ』 Ascenseur pour l'échafaud 監督 ルイ・マル 出演 ジャンヌ・モロー 音楽 マイルス・デイビス 制作 1958年 フランス映画 91分 ルイ・マル監督は1956年に海洋学者のクストー隊長と海底のドキュメンタリー映画を撮って…

第22回 新シリーズ「フランス映画でみる映画のルーツへの旅」 〜『大いなる幻影』

ソヴィエトシリーズが終わり、フランス映画シリーズが始まります。 フランスは1895年にルミエール兄弟によって初めて映画が上映された国です。フランス映画が、商業主義的・戦争鼓舞の手段として作られてきたハリウッド映画とは一線を画している点に注目して…

第21回 シリーズ最終を飾る『エルミタージュ幻想』〜最後の15分だけでも見る価値あり

シリーズ「秀作の巨大な鉱脈 ソビエト映画とその遺産」で半年間ソビエト・ロシア映画を鑑賞してきましたが、とうとうシリーズ最終作となりました。 そして最終作にふさわしい作品をご紹介します。『エルミタージュ幻想』【Russian Ark / Русский ковчег】 監…

第20回 心洗われる映画『誓いの休暇』で、暑苦しい日本の休暇を乗り切ろう

シリーズ「秀作の巨大な鉱脈 ソビエト映画とその遺産」8月の会のお知らせです。毎日毎日暑くて、ついこのブログを更新するのを忘れてしまいました。 『誓いの休暇』『БАЛЛАДА О СОЛДАТЕ』監督グリゴーリ・チュフライ 1959年 ソ連映画 89分 この映画は、残酷…

第19回 ロシアの没落貴族「持参金がない娘」が嫁に行くには・・・

ソビエト映画シリーズの7月映画会のおしらせです。 『持参金のない娘』 ЖЕСТОКИЙ Романс 監督:エリダル・リャザーノフ1984年 ソ連映画 145分 舞台は革命前の1870年頃。ボルガ河畔の波止場でオグダーロワ夫人は、娘が嫁ぐのを見送っています。三女のラリー…

第18回 『僕の村は戦場だった』 〜「映像の詩人」が描いた美しい記憶と、現実

6月の映画会のおしらせです。 『僕の村は戦場だった』 Иваново детство 監督:アンドレイ・タルコフスキー1962年 ソ連映画 91分 第二次大戦中のソビエトでのできごと。美しい村に住む少年イワンはドイツ軍に両親と妹を殺され、今は大人の兵隊に混じって敵地…

第17回 『シベリア物語』 〜明るい未来を謳歌する

5月のシリーズ「秀作の巨大な鉱脈 〜 “ソビエト映画”とその遺産」の鉱脈で掘り出したものは、 『シベリア物語』 Сказание о земле Сибирской 1947年 ソビエト映画 114分 監督 : イヴァン・プィリエフ ソ連の2番目のカラー作品になります。 シベリア開拓のプ…

第16回 『黄金の仔牛』 〜新シリーズはじまります

1年間たくさんの方にお越しいただきありがとうございました。 4月からさらにバージョンアップして、新しいシリーズに入ります。題して「秀作の巨大な鉱脈 〜 “ソビエト映画”とその遺産」です。 なぜ <その遺産> かといいますと、ソビエト崩壊後に作られた…

第15回 素晴らしい先生に酷い仕打ち。でも先生はわかってくれたはず

「映画の暗黒と栄光を見つめて」シリーズ最後の映画会です。 『蝶の舌』 La lengua de las mariposas 1999年 スペイン映画 99分 監督: ホセ・ルイス・クエルダ 1936年、スペイン、ガリシア地方の小さな村でのお話。 モンチョは喘息持ちのため、1年遅れで小…

第14回 映画で感動しつつ自戒 〜目に見えない社会の圧力を繰り返さないために

次回映画会のおしらせです。 『死刑台のメロディ』 Sacco e Vanzetti1971年 イタリア/フランス合作映画 133分監督:ジュリアーノ・モンタルド音楽:エンニオ・モリコーネ 1920年に実際にアメリカで起こった「サッコ・バンゼッティ事件」を映画化しました。 二…