新長田まちなか勉強会

神戸市の新長田で、映画、音楽、本、地図、芸能、あらゆる “もの” を通して、古今東西の社会情勢や歴史、背景などを楽しく勉強しましょう。表面的な出来事の背後にある大切なものを見る目を養い、みんなで話し合うことによりたくさんの異なる視点を得ることができます。実際は、わいわい楽しみながら感想を語り合いつつ社会問題に迫っていく感じ。

第73回 ゴヤの目を通してみた18世紀末のスペイン『宮廷画家ゴヤは見た』

次回の作品はスペインシリーズの最終回です。

宮廷画家ゴヤは見た
Goya's Ghosts】
監督:ミロス・フォアマン
2006年 スペイン・アメリカ映画 114分

前回の「カラスの飼育」では、カラスの意味や感受性の強い子どもの話など、みなさんの鋭いご指摘でいろいろな謎が解けました。もちろん普通に観ても十分楽しめる映画ですが、みんなで意見を出し合うと深い意味がわかって、とても楽しい時間が過ごせました。
引き続き風を通して換気をよくしますので、観賞後の感想会にもどしどしご参加くださいね。

次回は、この前ほど頭の中が???にならない、わかりやすい歴史劇です。

時は18世紀末、スペイン国王カルロス4世の宮廷画家に任命されたフランシスコ・デ・ゴヤは2枚の肖像画に取りかかっていた。1枚は裕福な商人の娘イネス(ナタリー・ポートマン)、もう1枚は神父ロレンソ(ハビエル・バルデム)。そのロレンソは異端審問の強化を提案しており、たまたま居酒屋で豚肉を食べなかったイネスは、ユダヤ教徒の疑いをかけられ、審問所への出頭を命じられてしまう。
それを知ったゴヤは彼女を救い出そうとするが・・・。

裸のマハなどで有名なゴヤの伝記ではなく、18世紀末のスペインの歴史をゴヤの目を通して描いた作品です。教会や王室、ナポレオンの戦争などがうまく描かれています。
そしてゴヤの画集に、映画に出てくる場面がたくさん描かれています。私は図書館で『ゴヤ素描集』を見て映画とそっくりの絵を見つけてわくわくしました。映画のチラシに一部載せましたのでご覧ください。

 日時 : 2021年3月28日(日) 15:00 事前の申し込みは必要ありません
 場所 : 新長田小劇場 :劇団どろアトリエ改メ
     (新長田アスタくにづか5番館2階奥)
      地下鉄海岸線駒ヶ林駅すぐ
      新長田駅から大正筋を南へ10分
 参加費 : 500円(会場使用料として)

f:id:tdhss:20210307193535j:plain