新長田まちなか勉強会

神戸市の新長田で、映画、音楽、本、地図、芸能、あらゆる “もの” を通して、古今東西の社会情勢や歴史、背景などを楽しく勉強しましょう。表面的な出来事の背後にある大切なものを見る目を養い、みんなで話し合うことによりたくさんの異なる視点を得ることができます。実際は、わいわい楽しみながら感想を語り合いつつ社会問題に迫っていく感じ。

第63回『さよなら、アドルフ』いい邦題つけましたね

ドイツシリーズ最終回のお知らせです。
ドイツを題材にした映画といえば「嫌なナチスvs.かわいそうなユダヤ人」という作品によく出会いますが、そんな簡単な図式を選ばないように気をつけながらこの半年間作品選びをしてきました。そして最終回はホロコーストを題材にしていますが、ストレートには描いていません。

 さよなら、アドルフ
 【Lore】
 監督 : ケイト・ショートランド
 2012年  オーストラリア・ドイツ映画  109分

■あらすじ
 1945年春、ドイツ南部のバイエルンナチス親衛隊の高官を父に持つ14歳の少女ローレは何不自由のない生活を送っていました。しかし敗戦により両親が連合軍に拘束されてると、乳飲み子を含む4人の妹弟を連れて、北部のハンブルグに住む祖母の家を目指します。
 お嬢さん育ちのローレにとって小さい子を連れた旅は困難を極めます。また各国に占領されたドイツを縦断するには身分証明書が必要です。窮地に陥ったときトーマスという青年が救ってくれましたが、トーマスはユダヤ人の身分証明書を持っていました。

原作者のレイチェル・シーファーは、オーストラリア人の父とドイツ人の母のあいだに生まれ、イギリスで育ちました。原作本『暗闇のなかで』は、3人のドイツ人を主人公としたそれぞれ別の時代の独立した話ですが、オーストラリア人のケイト・ショートランド監督はその中の「ローレ」という女の子の章を映像化しました。原作者も監督も母語は英語ですが、ドイツ語で作品を作ることを希望したそうです。

単にローレの成長譚でないところがこの映画の面白さです。大変な旅を克服する話でもありません。
最後にどんなことを感じ取ったかを皆さんと話し合たえたらなと思います。

前回の『白いリボン』ではみなさんの名推理が大変面白かったです。みんなで見るとほんと!楽しいですね。

3月は会場が押さえられなかったので、4月の第一日曜日になってしまいました。
月末をあけてくださってた方申し訳ありません。ご都合をつけてぜひお越しください。

        日時 : 2020年 4月5(日) 15:00〜 事前の申し込みは必要ありません
  場所 : 新長田小劇場劇団どろアトリエ改メ
        (新長田アスタくにづか5番館2階奥)
      地下鉄海岸線駒ヶ林駅すぐ
      新長田駅から大正筋を南へ10分
  参加費 : 500円(会場使用料として)

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