新長田まちなか勉強会

神戸市の新長田で、映画、音楽、本、地図、芸能、あらゆる “もの” を通して、古今東西の社会情勢や歴史、背景などを楽しく勉強しましょう。表面的な出来事の背後にある大切なものを見る目を養い、みんなで話し合うことによりたくさんの異なる視点を得ることができます。実際は、わいわい楽しみながら感想を語り合いつつ社会問題に迫っていく感じ。

第61回『みえない雲』で内部被曝と脱原発について考える

2019年は辺境のヨーロッパシリーズ、北欧シリーズ、ドイツシリーズと続き、12月には第60回を迎えました。
見に来てくださる方がいらっしゃるからこそ、ここまで長続きできたのだなと感慨深い思いです。
2020年も楽しい映画をたくさん一ラインナップします。
どんどん遊びに来てくださいね。

2020年の幕開けはドイツの原発事故の映画です。

見えない雲
【Die Wolke】
グレゴール・シュニッツラー監督
2006年 ドイツ映画 103分

あらすじ
高校生のハンナは転校生のエルマーと恋に落ち、初めてキスをした日に学校中に警報が鳴り響く。
近くの原子力発電所で事故が起こり、すぐに家に帰るように言われるが、母親は出張中。小さな弟と家でエルマーが迎えに来るのを待つが、近所の人はどんどん避難し、町はパニックに陥る。
母から電話で叔母さんのところへ行くように言われたため、弟を連れて自転車で駅へ向かうが、ハンナは放射能を帯びた雨に打たれてしまう。

これは原作のある映画ですが、本はチェルノブイリ原発事故後の1987年に発表され、映画は2006年に作られました。
その後、単なるフィクションのはずが日本では現実となり、今なお苦しんでいる人がいます。
ドイツではこれらの本と映画で反原発に向かいました。
日本は事故があってすらまだ原発を止めようとはせず、本当に憤りを感じます。

青少年向けに爽やかな恋愛をからめた映画ですが、単なる恋愛パニック映画ではありません。高校生が背負わなければならなくなった過酷な人生を通して、大人が招いた失敗の不幸を背負うのは子どもたちであると訴えています。
原発はいらない」と言い続けないと永遠に日本では原発は無くならない。
映画を通して内部被曝のこと、脱原発のこと語りましょう。

 

       日時 : 2020年 1月26日(日) 15:00〜 事前の申し込みは必要ありません
  場所 : 新長田小劇場劇団どろアトリエ改メ
        (新長田アスタくにづか5番館2階奥)
      地下鉄海岸線駒ヶ林駅すぐ
      新長田駅から大正筋を南へ10分
  参加費 : 500円(会場使用料として)

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