新長田まちなか勉強会

神戸市の新長田で、映画、音楽、本、地図、芸能、あらゆる “もの” を通して、古今東西の社会情勢や歴史、背景などを楽しく勉強しましょう。表面的な出来事の背後にある大切なものを見る目を養い、みんなで話し合うことによりたくさんの異なる視点を得ることができます。実際は、わいわい楽しみながら感想を語り合いつつ社会問題に迫っていく感じ。

第104回 『ワグ・ザ・ドッグ』はコメディ映画だけどホラー映画

新しいシリーズが始まりました。
アメリカシリーズです。
「シリーズアメリカの影」または「シリーズアメリカの暗澹」などと題したかったのですが、アメリカに限らず世界のどこでも起こっていることなので、
とりあえず「アメリカシリーズ」。

第1回目は、今現在も話題になっているフェイクニュースの映画です。
この映画が作られた1997年はハリウッドお得意のCG加工でやっていたのですが、今では誰でも素人でも簡単に画像編集できてしまうので、もっと節操なく怖いことができますね。
そうですコメディ映画ですが、ある意味ホラー映画なのです。

 ウワサの真相 / ワグ・ザ・ドッグ
 【Wag the Dog】
 監督 : バリー・レビンソン
 1997年 アメリカ映画 97分

<ストーリー>
大統領選挙中に現職大統領がセックス・スキャンダルを起こした。揉み消し屋のコンラッドロバート・デ・ニーロ)はスキャンダルを国民の目からそらすため、もっと衝撃的なニュースをでっちあげる。それは架空の戦争を報道することだった。ハリウッドの敏腕プロデューサー、スタンリー(ダスティン・ホフマン)と協力して、でっち上げ「ショー」が始まる。

湾岸戦争の映像も私がやった」とか、'We are the World' を彷彿とさせる愛国歌の製作など、映画を見ながらおかしくておかしくて笑いが止まりません。
映画のプロデューサーは称賛されないってダスティン・ホフマンが愚痴るシーンがありますが、プロデューサーってすばらしい仕事だなと感心してしまいます。いやいや、悪いことしてるから感心したらあかんがな。

ベルリン国際映画祭審査員特別賞受賞、のほかアカデミー賞ゴールデン・グローブ賞ノミネートで、アメリカの自虐の潔さを感じました。
しかしながら今もフェイクニュースが飛び交ってるので、自浄作用はなかったようですね。

この作品から何を読み取りましたか?聞かせてくださいね。

  日時 : 2023年10月22日(日) 15:00 事前の申し込みは必要ありません
  場所 : 新長田小劇場 :劇団どろアトリエ改メ
     (新長田アスタくにづか5番館2階奥)
      地下鉄海岸線駒ヶ林駅すぐ
      新長田駅から大正筋を南へ10分
  参加費 : 500円(会場使用料として)