新長田まちなか勉強会

神戸市の新長田で、映画、音楽、本、地図、芸能、あらゆる “もの” を通して、古今東西の社会情勢や歴史、背景などを楽しく勉強しましょう。表面的な出来事の背後にある大切なものを見る目を養い、みんなで話し合うことによりたくさんの異なる視点を得ることができます。実際は、わいわい楽しみながら感想を語り合いつつ社会問題に迫っていく感じ。

6月27日映画会「法王の銀行家~ロベルト・カルヴィ殺人事件」

映画会の日が迫ってまいりました。

今日は事前勉強のために、用語についてまとめてみましたので、

映画会鑑賞前の参考にどうぞお使いください。

P2, ロッジP2
 フリーメーソンの支部

 

銀行

ミケーレ・シンドーナのプライベート銀行
 マフィア資金の洗浄ルートを構築
 課税逃れのためにバチカン資金海外移転し、その口座を利用してマフィアの資金洗浄

 アンブロジアーノ銀行
 ロベルト・カルヴィは、シンドーナ失脚後、マフィアやバチカンの利権を引き継いで頭取に

バチカン銀行(IOR=イヨール)
 総裁マルチンクス大司教、私腹を肥やしている
 パナマに幽霊会社を所有
 当時まだ「社会主義国」だったポーランドの「連帯」に秘密裏に資金援助
 ローマ教皇ヨハネ・パウロ2世ポーランド出身

 

政党

イタリア共産党
 イタリアの共産主義を掲げた政党

キリスト教民主党
 反共主義政党
 党首 “猫背” ジュリオ・アンドレオッティ
 イタリア共産党と対立
 反共産主義アメリカ合衆国から支援
 反共団体のP2と強い関係
 ジュリオ・アンドレオッティの巨額の裏金が、バチカン銀行を介して資金洗浄されていた

社会党

  

組織犯罪集団
赤い旅団
 イタリアの極左テロ組織。数多くの誘拐事件を起こす

カモッラ団
 イタリアの暴力団

 

新聞社
コッリエーレ紙
 イタリアの全国紙
 アンブロジアーノ銀行から融資を受ける

リッツォーリ社
 イタリア最大の総合出版企業で最大部数の新聞を発行
 アンブロジアーノ銀行から融資を受ける

  

人物

カルヴィの別荘にて場面
 カルヴィ
 バチカン銀行のマルチンクス大司教
 マフィアのリチーオ・ジェッリ(ネコ)
 その副官のウンベルト・オルトラーニ(キツネ)
 銀行家ミケーレ・シンドーナ→破産寸前

 リーチオ・ジェッリ
 P2会員
 政界の黒幕
 事務所と娘の手荷物からP2の会員名簿が発見

ルイージ・メンニーニ
 バチカン銀行の総務局長

その他の大司教
 マルチンクスの後釜を狙っている

フランチェスコパツィエンツァ
 フィクサー

副頭取ロベルト・ロゾーネ

フラヴィオカルボーニ
 フィクサー 

 

カルヴィは殺されたのは確かにかわいそうだけど、儲かることならマネーロンダリングでも、武器輸出でも、なんでもします。助けてもらえるなら右派でも、左派でも、犯罪集団でもなんでもお金を出します、という生き方は、どうもいただけないですね。

知らない世界でこんなことがおこなわれていたのか!と驚きのえいがです。ぜひお越しください。

2015年6月27日(土)15:00~

神戸市長田区のどろアトリエ

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6月7日里山を歩きました。

梅雨に入り、お天気を心配していましたが、

願いが通じたのか、空が晴れ、その上少しだけ曇りという

絶好のハイキング日和になりました。

今日は32人も参加してくださいました。

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里山を感じていただけましたか?

神戸の「須磨ニュータウン」と呼ばれる人工の街ばかりのところに、

こんな日本の原風景が広がっているのですね。

ちょうど田植えの最中の田んぼもありましたし、

苗をきれいに植え終わった田んぼもありました。

 

植物研究家の高岡得太郎さんには

葉っぱの付き方や木の名前を教わりました。

タケノコの伸び方も知りました。

いつも見ているようで、全然見えていませんでした。

お土産に石鹸の実や三顧の松(三本の松葉)も頂きました!

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このような場所が売りに出されているなんてとても残念です。

ご興味のあるかたは、里山保全運動をされている中島秀男さんといっしょに

活動されてはいかがでしょうか。

ご連絡お待ちしています。

 

小さいお子さんたちもしんどくてもがんばって歩いて、とても感心しました。

お疲れ様でした。みなさんどうもありがとうございました。

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第4回 映画を見て知るバチカンの裏側  『法王の銀行家 ~ロベルト・カルヴィ暗殺事件』

次回6月27日(土)の勉強会のお知らせです。

映画でいろいろな国の社会情勢を見ていますが、

フランス→韓国→

ときましたので、次はバチカンです。

『法王の銀行家 ~ロベルト・カルヴィ暗殺事件』

キャッチフレーズは

<バチカン震撼。今世紀最大の金融スキャンダルの真相がいま暴かれる>

 

第1回の『敵こそ、我が友 ~戦犯クラウス・バルビーの3つの人生』のときにも

ちらっと出てきましたが、

バチカンが、共産主義社会が増えるのを抑えるため、反共産主義活動に資金援助をしているという場面がありました。

 

へぇ、知らなかった…などとのんびり構えていたら、

今度の映画はそのバチカンが舞台の、

なんとマフィアの資金洗浄までを行っているというお話です。

 

カルヴィ氏は、法王の庇護のもとでマフィアの資金洗浄を行っている銀行の頭取だったのですが、その銀行が破綻したために警察に逮捕されてしまいます。

ところが、フリーメイソンの名簿が押収されてしまったことからカルヴィ氏はどんどんと深みにはまっていきます。

司教、政治家、フリーメイソン、マフィア、CIA。

カルヴィ氏に法廷で証言されると困る人たちが、

たくさんいるのです。

1982年に本当にあった事件。

一緒にバチカンの裏側をのぞいてみましょう。

 

ぜひご参加ください。

申込みは不要です。

☆日時と場所 

   6月27日(土) 午後3時から (2時半開場)

☆場所

   どろアトリエ(新長田アスタくにづか5番館2階 三国志ガーデン奥)

        地下鉄海岸線駒ヶ林駅上2分

        新長田駅から大正筋を六間道商店街へ突き当たるまで10分

☆参加費 

   500円

 

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ハフィントンポスト05月19日号記事で光州事件が取り上げられています。

第2回新長田まちなか勉強会の映画会5月23日(土)が迫ってまいりました。

ちょうどハフィントンポストでも、

光州事件が取り上げられていましたよ。

写真がたくさんアップされています。

興味を持った方も、韓流ファンの方も

どうぞビデオ上映会にもいらしてくださいね。

http://www.huffingtonpost.jp/2015/05/19/kwangju-35th-aniv_n_7311100.html?utm_hp_ref=japan

第3回 里山を歩いて知る都市開発

第3回 里山を歩いて知る都市開発 のお知らせです。

今回は外へ出て、実際に里山を歩いてみましょう。

神戸市須磨区多井畑厄神の西に広がる里山は、現在UR機構が開発事業者を募集しており、消滅の危機にさらされています。

この地域は古代から歴史にも登場する名所であるとともに、現代も日本の原風景といえる美しい田畑が広がるのどかな場所で、生物も生息が多く確認されています。(鷹もカワセミもいます!)

ぜひみなさんと一緒に歩いてみて、美しい自然を堪能しつつ、都市開発について考えてみましょう。

当日は、植物に詳しい高岡得太郎氏による樹木の名前や見分け方などの楽しいお話と、里山保全の運動をされている中島秀男氏のお話を聞きながら歩きます。

 

日 時: 201567()133016:00 雨天中止

集合場所 多井畑厄神(神戸市須磨区多井畑宮ノ脇1) 無料駐車場あり

     地下鉄名谷駅より神戸市バス74系統柏台行き12:55発 多井畑厄神下車

     またはJR須磨駅より72系統下畑・多井畑行き12:53発 多井畑厄神下車

参加費: 500円  

   師: 植物研究家 高岡得太郎氏

案内人: 里山保全推進 中島秀男氏

 

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第2回 映画を見て知る韓国の民主化

第2回のお知らせです。

フランス映画の次は韓国。

『光州5・18』2007年

 原題: 『화려한휴가』(華麗なる休暇)監督:キム・ジフン

   あらすじ;

 1980年5月18日に韓国・光州で起きた光州事件を描いたドラマ。

 全斗煥率いる新軍部は1980年5月17日全国に戒厳令を布告した。民主化を要求した学生デモは軍隊により鎮圧されたが、これに市民が応戦し、10日間に及ぶ軍と市民の衝突で市民側に多数の死傷者を出す結果となった。

 長らく伏せられていた韓国近代史の闇を、家族思いの青年の姿を通して描く。

 

日時:2015年5月23日(土)3:00~ 申込み不要

場所:どろアトリエ (新長田アスタくにづか5番館2階 三国志ガーデン奥)

                       地下鉄海岸線駒ヶ林駅上2分

                         新長田駅から大正筋を六間道商店街へ突き当たるまで10分

参加費: 500円 (会場使用料として) 

話題提起: 嶋田邦雄氏(ブレヒトくらぶ)

 

お隣りの国なのに、軍部独裁が倒れ民主化されたのが1987年とは知りませんでした。ずいぶん最近のことなのですね。

「光州5・18」から「87年民主化運動」への流れで国民が韓国の民主化を勝ち取ったそうです。

韓流映画が好きな人も、現代史が好きな人も、ぜひお越しください。嶋田邦雄氏の解説で2倍楽しめます。

 

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第1回 映画を通して知る戦後の闇『敵こそ、我が友 ~戦犯クラウス・バルビーの3つの人生』 を見て

暗幕を張った劇団どろのアトリエに、当日は15人の人が来てくださり、ビデオの上映会が開催されました。

それにしても、『敵こそ、我が友 』の題名通り、忌むべきナチスの戦犯のはずが、共産主義者の情報を持っているということで、バルビーはアメリカに雇われて重宝され、要らなくなると放り出されて、今度は南米に行き、ゲリラに対抗するノウハウを買われて、ボリビアの軍事政権で活躍し、軍事政権が倒れるととうとうフランスに引き渡され終身刑が言い渡されました。

バルビー人生を追うドキュメンタリーなのですが、フランスで「リヨンの虐殺者」と呼ばれレジスタンスのジャン・ムーランを拷問で死亡させる話、アメリカで諜報活動をする話、南米でチェ・ゲバラの殺害に関与する話、南米へ行く資金バチカンから出た話、ナチハンターが元ナチスを探し出す話、「悪魔の弁護士」と呼ばれた凶悪犯ばかりを弁護するジャック・ヴェルジェス氏による裁判の話など、この実話を元にざっと5-6個の映画ができるなぁ、と思いました。

この映画の最後に「アメリカの政策は今もアフガニスタンでもイラクでも同じ、敵の敵は友だ」と言う元国会議員の言葉が、一番核心に触れていますね。まさに今イスラム圏で起こっていることも・・・

 

上映会の後は、新長田の居酒屋へ。チェーン店ではなく新長田で頑張る店に行きました。