次回、8月23日(日)映画会開催のお知らせです。
意図したわけではありませんが、社会の動きには、我々の知らないところでいろんな画策がなされていたんだなぁ、と思える映画を選ぶと、
アメリカのCIAがらみが続いてしまいました。
次の映画は、
『ミッシング』
原題: 『Missing.』
監督: コスタ=ガウラス
1982年アメリカ映画
1973年9月11日、チリで発生したクーデターは、自由選挙により合法的に生まれたアジェンデ社会主義政権を、軍部が武力で覆したということで有名ですが、2001年のアメリカ同時多発テロ事件が起きるまでは、9・11と言えばこのクーデターのことでした。
その後チリはクーデターを起こしたピノチェト政権の独裁政治により、思想統制、強制収容所送り、拷問など長い間人々を苦しめることになりました。
さて、この映画はこのクーデーターが起こった時にチリにいた若いアメリカ人夫婦の話です。
ある日夫が行方不明になってしまいました。妻は夫の両親に相談するのですが、もともと嫁のことが気に入らなかった両親は、あなたが至らなかったから息子が出て行ったのだと取り合ってくれません。
アメリカの領事館の捜索も進まず、チリにやってきた父親と嫁は反目しながらも独自に捜査を始めると、なんとあまりにも大きな力が二人の捜査を阻んでいることがわかるのですが、その後ろにはもっととんでもないことが絡んでいることを知って愕然とします。
この話は、実際に息子が殺されたという人の手記をもとに映画が作られました。
社会主義国をなくすためなら自作自演でも何でもするよ、というアメリカの姿勢にほとほとあきれ返ってしまいますが、7月の『愛の落日』8月の『ミッシング』と続けて見ると、日本でもアメリカの画策によるテロ事件が起こって、ISの仕業だからすぐに集団的自衛権を行使しようということになるのも全くゼロではないなぁなどと、とても怖い想像をしてしまいました。
次回映画会、ぜひお越しください。