月の映画会は機材を新調し、「亀も空を飛ぶ」を無事上映することができました。
たくさんの方にお越しいただき、クルド人の子どもたちのあまりの過酷な運命にみんな言葉を失いました。
クルジスタンという国のこと、イランイラク戦争のこと、イラクのクウェート侵攻とアメリカ軍によるイラク戦争のこと。IS国のこと、いろんなことを話し合いました。
戦争がこの世にまだなくならないことが悔しくて仕方ありません。
というわけで、来月はコメディで楽しみましょう。
黒猫・白猫
【CHAT NOIR, CHAT BLANC】
監督エミール・クストリッツァ
1998年 フランスドイツユーゴスラビア映画 130分
『アンダーグラウンド』でユーゴスラビアの激動の歴史を群像劇で描き、カンヌのパルムドールを受賞するなど高い評価を受けたエミール・クストリッツァ監督の作品です。
ドナウ川に暮らすジプシーたちの物語。こちらもヴェネチア国際映画祭で銀獅子賞を受賞しています。
ユーゴスラビアと書きましたが、1991年からのユーゴスラビア紛争によりスロベニア、クロアチア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、セルビア、モンテネグロ、マケドニア、コソボに分かれています。中学の時、「七つの国境、六つの共和国、五つの民族、四つの宗教、三つの言語、二つの文字、一つの国家」で平和に仲良く暮らしていると習って、なんていい国だと思った覚えがありますが、その後ずっと内戦だったという印象です。その悲しい歴史はいろんな映画にもなっています。また新長田まちなか勉強会で取り上げればと思います。
あらすじ
ユーゴスラビアのドナウ川のほとり。若者ザーレと父親マトゥコはロシア船から石油を買ったのだが、見事にだまされ、それを取り返すために列車強盗を企てます。マトゥコは自分の父親にお金を借りることができないので、ヤクザのダダンにお金を借りに行くのですが、本当はダダンを騙すつもり。ダダンは自分の妹とザーレを結婚させようとしますが、二人ともそんな気はありません。
騙し騙されの狂騒的な展開に、ロマの音楽が加わり、観終わった後、テンションが上がります。
実は、私が「ロマのドタバタ喜劇だった」と感想を述べると、映画評論家の嶋田氏が「何を言ってるんだ。これはそれだけの作品ではない!」とピシャリとおっしゃったので、みなさんもぜひ解説を聞きにいらしてください。
私にはさっぱりわけがわからないので、次回の解説が楽しみです。ホントにこれにどんなメタファーがあるのでしょうか。
みなさん、わかりますか?
日時 : 2019年 4月21日(日) 15:00〜 事前申し込の必要はありません
場所 : 劇団どろアトリエ
(新長田アスタくにづか5番館2階奥)
地下鉄海岸線駒ヶ林駅すぐ
新長田駅から大正筋を南へ10分
参加費 : 500円(会場使用料として)