次回のお知らせです。
前回は第二次世界大戦の頃の話を取り上げました。
第二次世界大戦のドイツ映画といえばナチの極悪非道を描く作品が多いと思いますが、
『橋』は戦争そのものの虚しさを訴える秀作だったと思います。
さて、ドイツ映画シリーズ第2弾はベルリンの壁の崩壊当時のお話です。
1989年10月、東ドイツで建国40周年を祝う記念式典が行われ、その時に改革を求める大規模なデモが発生しました。そのデモに主人公の青年が参加したことで、映画の物語はとんでもないことになってしまいます。
グッバイ、レーニン!
【Good bye Lenin!】
監督:ヴォルフガング・ベッカー
2003年・ドイツ映画・121分
<ストーリー>
元々リベラルな一家でしたが、お父さんが西ドイツに亡命したことで、お母さんが反動で狂信的な社会主義者になってしまいます。
ある日息子が反政府デモに参加しているのを見たお母さんはショックで昏睡状態になり、その間にベルリンの壁はなくなってしまいます。
8ヶ月後、お母さんは目覚めるのですが、医者からショックを与えてはいけないと言われた息子アレックスは、お母さんを家に連れて帰り、家族や周りの人を巻き込んで、東ドイツがなくなっていない芝居を続けます。
またたく間に西側のものがなだれ込んで、それを懸命に取り繕うアレックスの奮闘ぶりを面白おかしく描いているのですが、決して東ドイツ社会を笑いモノにしているのではありません。家族の愛、未来社会への希望がうまく描かれていると思います。
ちょうどこの時代を生きた人々をテーマにしているのですね。
クスクス笑いながら、最後に心が温かくなるいい作品ですので、ぜひお越しください。
ドイツ映画なのに、タイトルが 「Good bye Lenin」 なのは、ドイツ語のさようなら「Auf wiedersehen」だと、「See again」また会いましょうという意味になってしまうからです。
日時 : 2019年 11月4日(月曜祝日) 15:00〜 事前の申し込みは必要ありません
場所 : 劇団どろアトリエ
(新長田アスタくにづか5番館2階奥)
地下鉄海岸線駒ヶ林駅すぐ
新長田駅から大正筋を南へ10分
参加費 : 500円(会場使用料として)