あけましておめでとうございます。
昨年は、南米映画シリーズ、イタリア映画シリーズ、辺境のヨーロッパシリーズと、いい映画をたくさん見てきました。
映画の感想ブログはたくさんあって、みなさんいい感想を発信していますが、「新長田まちなか勉強会」では顔を見ながらワイワイ言うのを大事にしています。
疑問に思ったところを即座に教えてくれる人、カット割りやカメラの移動・固定の気づきを教えてくれる人、その国の歴史背景を教えてくれる人、一人で見てたら全然わからんかったなーと思いながら家に帰るのがとても楽しいです。
お近くの方ぜひご参加ください。遠くからでももちろん大歓迎です。
ガッジョ・ディーロ
Gadjo Dilo
監督 : トニー・ガトリフ
1998年 フランス・ルーマニア映画 102分
ストーリー
ステファン(ロマン・デュリス)は父親がよく聞いていたジプシー音楽の歌手ノラ・ルカを探してルーマニアの雪道を歩いていた。その晩宿屋を探していると、息子を警察に逮捕されて嘆き悲しむ長老イシドルと出会い、酒を飲み交わして彼の家に泊めてもらう。イシドルはステファンをすっかり気に入り、ステファンも村人と親しくなって、しばらく居つくことになった。そしていよいよノラ・ルカを紹介してもらえることになったのだが・・・。
ロマたちはルーマニア人に差別されていて、イシドルがステファンを酒場に連れて行って「フランス人はロマを差別しない!」と叫んで嘲笑されるシーンがとても辛い。
全編にわたってロマ(ジプシー)音楽とベリーダンスが素晴らしく、衣装も素敵で、ロマの生活スタイルも知ることができます。出演しているロマたちは主演女優のローナ・ハートナー以外全員一般ロマ人です。あの長老イシドルですら俳優じゃないなんて、素晴らしい演技力です。
ストーリーはコミカルでありながら、重い内容を伝えており、映画のエンディングで、主人公ステファンが感じていたロマに対する気持ち、つまりすっかりロマの生活に溶け込んでいたつもりだったけどやっぱりよそ者の目で見ていた、という自分への情けなさが伝わってきてハッとします。
ガッジョ・ディーロとはロマ語で「愚かなよそ者」という意味。差別・迫害はよそ者という意識から生まれます。ロマのことを自分とは関係ない=よそ者という目で見ていた自分に気づかされ、映画を見終わった後、胸が痛くなります。
ぜひ感想を言い合いましょう。
日時 : 2019年 1月13日(日)15:00〜 事前申し込の必要はありません
場所 : 劇団どろアトリエ
(新長田アスタくにづか5番館2階奥)
地下鉄海岸線駒ヶ林駅すぐ
新長田駅から大正筋を南へ10分
参加費 : 500円(会場使用料として)