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新長田まちなか勉強会

神戸市の新長田で、映画、音楽、本、地図、芸能、あらゆる “もの” を通して、古今東西の社会情勢や歴史、背景などを楽しく勉強しましょう。表面的な出来事の背後にある大切なものを見る目を養い、みんなで話し合うことによりたくさんの異なる視点を得ることができます。実際は、わいわい楽しみながら感想を語り合いつつ社会問題に迫っていく感じ。

第11回 ドイツ初のトーキー『嘆きの天使』を読み解く

11月28日(土)映画会開催のお知らせです。

 前回の『カリガリ博士』では、舞台美術のおもしろさを堪能できました。英語バージョンでしたので、音楽はピアノ伴奏でしたが、ドイツ語バージョンでは現代音楽だそうです。ドイツ表現主義が倍増することでしょう。

さて、次回は『嘆きの天使

  原題: 『Der blaue Engel』

  監督: ジョセフ・フォン・スタンバーグ

  主演: エミール・ヤニングスマレーネ・ディートリッヒ

  1930年ドイツ映画 90分

 ドイツ初のトーキーを作るため、すでにハリウッドでトーキーを撮っていたスタンバーグ監督が招かれました。原作はノーベル賞作家トーマス・マンの兄ハインリヒ・マンの小説『ウンラート教授』です。

 厳格で横暴なため生徒に嫌われている高校教師が、生徒から取り上げた踊り子のプロマイドを見て、キャバレーに出かけていきます。ところが踊り子ローラの魅力にすっかりはまり、毎晩通いつめた挙げ句に彼女に結婚を申込んだところ、これが運の尽き。道化師となって一座と共にどさ回り。そしてついには・・・

 原作ではドイツの権威主義が皮肉られました。ところがそれを映像化するには検閲が通らない。そこでしかたなく、魅力的な女性の虜になってしまった男の悲劇ということにしてしまいました。だからうんと魅力的な女優に踊り子を演じてもらわなければならなかったのです。そこでマレーネ・ディートリッヒが抜擢されたんでしょうね。
 前回の『カリガリ博士』でも、オチが付け足されていました。これももちろん同じ理由です。原作のままでは脚本が検閲を通らなかったのですね。同年公開の『西部戦線異状なし』の上映も中断させられました。ドイツは映画の検閲を強化し、どんどんナチスが躍進していきます。そのようなことも併せ考えながらこの映画を見ると、もっと面白くなると思います。

 日時 : 2015年11月28日(土) 3:00~ 申込み不要

 場所 : どろアトリエ (新長田アスタくにづか5番館2階 三国志ガーデン奥)
         地下鉄海岸線駒ヶ林駅上2分
         新長田駅から大正筋を六間道商店街へ突き当たるまで10分

 参加費 : 500円 (会場使用料として)

 話題提起 : 嶋田邦雄氏(ブレヒトくらぶ)