新長田まちなか勉強会

神戸市の新長田で、映画、音楽、本、地図、芸能、あらゆる “もの” を通して、古今東西の社会情勢や歴史、背景などを楽しく勉強しましょう。表面的な出来事の背後にある大切なものを見る目を養い、みんなで話し合うことによりたくさんの異なる視点を得ることができます。実際は、わいわい楽しみながら感想を語り合いつつ社会問題に迫っていく感じ。

第1回 映画を通して知る戦後の闇『敵こそ、我が友 ~戦犯クラウス・バルビーの3つの人生』 を見て

暗幕を張った劇団どろのアトリエに、当日は15人の人が来てくださり、ビデオの上映会が開催されました。

それにしても、『敵こそ、我が友 』の題名通り、忌むべきナチスの戦犯のはずが、共産主義者の情報を持っているということで、バルビーはアメリカに雇われて重宝され、要らなくなると放り出されて、今度は南米に行き、ゲリラに対抗するノウハウを買われて、ボリビアの軍事政権で活躍し、軍事政権が倒れるととうとうフランスに引き渡され終身刑が言い渡されました。

バルビー人生を追うドキュメンタリーなのですが、フランスで「リヨンの虐殺者」と呼ばれレジスタンスのジャン・ムーランを拷問で死亡させる話、アメリカで諜報活動をする話、南米でチェ・ゲバラの殺害に関与する話、南米へ行く資金バチカンから出た話、ナチハンターが元ナチスを探し出す話、「悪魔の弁護士」と呼ばれた凶悪犯ばかりを弁護するジャック・ヴェルジェス氏による裁判の話など、この実話を元にざっと5-6個の映画ができるなぁ、と思いました。

この映画の最後に「アメリカの政策は今もアフガニスタンでもイラクでも同じ、敵の敵は友だ」と言う元国会議員の言葉が、一番核心に触れていますね。まさに今イスラム圏で起こっていることも・・・

 

上映会の後は、新長田の居酒屋へ。チェーン店ではなく新長田で頑張る店に行きました。